一般の人には、もしかすると実感が少ないかもしれませんが今現在、多くの企業では人手不足に悩まされています。
特に中小企業や不人気職では、人手不足が原因で倒産に追い込まれるほど、危機的な状況にあります。
一般的に求人の募集はハローワークを通す事で無料で集める事が出来るのですが、手続きが面倒な点と、それだけでは足りない事からリクルートやマイナビなどの運営する、有料の求人媒体も合わせて使っているケースが大半です。
しかし、それらの有料媒体を出しても人が思うように集まらず、ひどい企業では、月間100万円以上を使っているのに採用に至っていない事もあります。
どうして、これほど応募が人手不足に悩まされているのでしょうか。
今回は、このような状況から抜け出すための、秘策を伝授していきます。
募集概要から応募がない理由を探る
まず、現状を把握する意味で応募がない理由を探ってみましょう。
多くの場合は、以下のどれかに当てはまります。
①プランが低いので、求人ページを見る人の数が圧倒的に少ない
②競合他社や同地域と比較して給料が圧倒的に安い
③休日や福利厚生部分で他社より条件が悪い
④ネットの口コミで悪評が出回っている
他にも、勤務地が田舎すぎる等がありますが、少数派だと思うので今回は4つにフォーカスを当てて解決策を探りたいと思います。
①プランが低く求人を見られていない
多くの求人媒体ではPV(アクセス数)を見る事ができます。
一般的には100PV〜200PVで1応募と言われているので、少なくとも100PVは必要ということなります。
しかし、安いプランを選んでしまっては1週間で30PVも付かない事も多々あります。
媒体のプロモショーンが悪いのかもしれませんが、人手不足により掲載数が増えている現状と就業可能人口の減少を考えると仕方のない部分もあります。
もし、PVが少なすぎる場合は一度、タイプを上げて効果を測定することをお勧めします。
②給料が安い
競合他社や同地域の別の業種と比べて圧倒的に給料が安い場合は、必ずと言っていいほど結果が良くありません。
中小企業では大手企業のような高額な報酬を払えないのも理解できますが、もし貴方が求職者の立場になって考えた時、どう思うか考えてみてください。
多くの中小企業は、利益が安定したから給料を上げるなどの選択肢を取るそうですが、それではいつまで経っても中小企業のままです。
これからはAIなどの発展により、単純作業はコンピューター任せで、人間は高度な仕事のみをしなければなりません。
そのような状況で安い給料しか払えないのであれば、誰も応募してくるはずもなく、人手不足倒産が目に見えています。
給料を上げる決断は、難しいことでしょう。
しかし、給料を上げて会社が成長出来るのと、給料を低いまま据え置きにして倒産を待つのであれば、前者の方がいいのは誰にでも分かります。
しっかりと吟味をした上で給料の安さが人手不足の原因である事が明らかになれば、迷わず給料を上げてください。
③休日や福利厚生が悪い
現在の若者は休日の多さを重視する事が多くなりました。
そのため、ある企業では年間休日140日以上を掲げたり、週休3日制を始めるなど、いかにプライベートの時間を増やそうかと必死になっています。
「人手不足なのに休みを増やしては仕事が回らない」と嘆く人も多いでしょうが、それにより人が増えれば、週休3日制のシフトも組めるはずです。
もちろん、人件費は上がってしまいますが、今後の成長を考えると意味のある投資だと思います。
福利厚生については、無意味な福利厚生が増えているような気がします。
特に社員旅行や食事会など今の若者とって迷惑でしかありません。
なんだったら、それがあるから選択肢から外れるといった事もあります。
無駄な福利厚生をするお金があるぐらいなら、給料に回す方がよっぽどマシな選択だと思います。
④ネットへの悪評が多い
ネットへの悪評が多いのは、これまでの社員に対する行いが悪かった証拠です。
それについては、書き込んだ元社員を責めることは出来ませんし、いまさら仕方のないことです。
ただ、悪評を放置しているのでは、先に進むことは出来ません。
悪評がある事実を会社側が把握している事を公表し、反省する事が第一歩です。
例えば、求人広告やホームページにその事について触れた文章を掲載するのも悪くないでしょう。
もちろん、言葉だけでなく、実際の改革も必要です。
そうすれば、やめた社員が戻ってくれるかもしれませんし、悪評を消してくれるかもしれません。
とにかく、悪評が嘘でないのであれば、しっかり反省して次の行動を見せましょう。
人手を使わないビジネスへの転換
今回は人手不足の解決法を大まかにご紹介しました。
しかし、給料については、どうしても上げられない事もあると思います。
そのような場合は、人手に頼らないビジネスを考えるしかありません。
中小企業には投資額が大きすぎると思いますが業種によっては、業務の完全自動化は今の時代でも可能です。
とにかく、人が集める事が難しいのであれば、人を集めなくても成功する方法を考えてください。
もし、それすらも放棄するのであれば、経営をする資格はありません。
最後に、一つ言えるのは求人広告に出し方は関係がないという事です。
いくら、いい文章を書いたとしても、求人概要に魅力がなければ、食いついてくれる人はいません。
もう、そろそろ、その事実に気がついてもいいのかと思います。