IT大手のGMOインターネットグループは同社グループ社員の給料の一部をビットコインで受け取れる制度を発表しました。
対象社員は、子会社など含め同グループ従業員約4000名という事ですが、まずはGMOインターネット株式会社の社員を対象に2018年2月分(3月支給)の給与から開始するようです。
おそらく、子会社社員も現時点では未定ですが、すぐに開始されると思われます。
ビットコインで支給する理由とは
今回、GMOインターネットグループがビットコインで給与を支給する背景を発表しています。
簡単に説明すると、「昨今注目を集めているビットコインは金融革命を起こすものと考えており、さらなる発展・強化目指すために社員にも積極的に触れてもらいたい」とのことでした。
もう少し言い方を変えると自社の新サービスである「GMOコイン」の発展のために社員一丸となろうというものです。
また、GMOでビットコインの採掘(マイニング)事業も2018年から開始を予定しているので、かなり本気である事が伺えます。
社員は損をしないのか?
ビットコインが普及をしている現代と言っても、99%以上の場面で円通貨が必要です。
そのため、価格変動の激しいビットコインでは受け取った瞬間に大損ということも考えられます。
しかし、その点に関しては、1万円〜10万円までしかビットコインでの受け取りは対応していないようなので、全給料を失う事はなさそうです。
また、ビットコインで受け取った場合は、その受け取り金額の10%をプラスして入金してくれるそうなので、多少の変動はプラス入金でカバーできるのかと思います。
よって、社員が大損をして生活が成り立たなくなる事は考えにくいです。
他の企業でも始まるのか?
1社がこのような決断をすると、競合他社も同じような制度を用意する事があります。
しかし、今回の場合は自社のサービス発展のため、自社のサービスPRのための要素が強いので浸透はしないのかと思います。
そもそも、ビットコインを持つためには、専用口座開設が必要です。
その行為自体が面倒と思う人も多いので、他企業で浸透するにはかなり時間がかかりそうです。
税金が増える場合も
ビットコインにより、得た利益にも税金が発生します。
ただ、一瞬の間に大きく値動きするビットコインでは予想外に稼げてしまう事もあります。
そうなると、年収に応じて税率が変わり、想像以上に多くの税金が徴収されてしまう事もあるでしょう。
もちろん、稼いでいるのですから税金が増える分には仕方ないですが、その事を知らずに稼いだからと言って全て使ってしまうと、後で大変なことになります。
さすがにGMOですので、そういった知識も社員に与えると思いますが注意が必要です。
個人的には10万円全部をビットコインで受け取りへ
もし、私がGMOの社員であれば間違いなく10万円全てをビットコインで受けとると思います。
理由は10%のプラスがあるからです。
単純に支給された瞬間に売ったとしても、1万円が増えます。
もちろん、スプレッドが存在するので単純に1万円増えるわけではありませんが、損をする事はありません。
ビットコインの支給時間を把握して、入った瞬間に売れる準備は必要ですが、月に一度であれば、それほど苦ではないのかと思います。
個人的には中々、面白い試みだと思うので、ぜひ他企業にも導入を検討して欲しいです。