皆さんは、アメリカ発祥のクリスピー・クリーム・ドーナツが日本で次々と閉店していることをご存知でしょうか。
2006年に新宿サザンテラスに国内初オープンしてから日本のドーナツ専門店として店舗数が第2位となるまで成長しました。
しかし、2016年になると、福岡・岡山・京都・広島から全面撤退し、首都圏でも多数の店舗が閉店しています。
なぜ、一時期は並ばなければ手に入らなかったほどの大人気ドーナツがこのような状態になっているのでしょうか。
「甘すぎる」「高すぎる」だから売れない
私が初めて食べたの東京に旅行で来た時でした。
小田急ホテルセンチュリーサザンタワーに宿泊して、夜のデザートとして食べました。
確か、オリジナル・グレーズドを食べたのですが、すごい甘かったことを記憶しています。
ただ、一個しか食べなかったですし、人気真っ只中の時期だったので、すごく美味しく感じました。
しかし、閉店相次ぎのニュースを見て、久ぶりに食べたいなと思って、買ってみると衝撃的なぐらい甘く、お世辞にもずっと食べたいとは感じられませんっでした。
また、ミスタードーナツが100円前半で購入出来ることに対して、200円前後が当たり前です。
ドーナツの相場というもが出来上がっている中で、相場の2倍を超えての販売は無謀と言っても過言ではありません。
個人店でこだわりや、地域性を生かしているのであれば、ともかく大手として確立している以上は、相場に合わせることでしか、勝てるはずがありません。
この調子でいくと、さらなる閉店や日本からの撤退も遠くない未来に実現する可能性が極めて高いと言えます。
コンビニドーナツも影響している?
コンビニドーナツが始まって以降、天下のミスタードーナツもかなり苦戦していたようです。
しかし、コンビニドーナツも大成功とまで言える状況ではなく、ミスタードーナツの苦戦も一時的で終わったようで、値段を下げたり、キャンペーンで客を取り戻しつつあります。
したがって、クリスピー・クリーム・ドーナツがコンビニドーナツによって客を奪われたという事は考え難いと言えます。
なぜ、売れたのか?
そもそも、あれだけ甘くて継続して食べたいと思わない商品が爆発的ヒットしたのでしょうか。
当時は、TwitterやFacebookも日本語版は公開されてなく、拡散力は今よりも圧倒的に弱いにものでした。
それでも、製造工程を見る事ができるなどの特徴からテレビなどで多く取り上げられ、新宿のサザンテラスというおしゃれな立地も後押しし、若い女性の間で大人気となっていきました。
その2年後には、TwitterやFacebookが日本語で公開され、光沢ある美味しそうなドーナツ画像が拡散され、日本の主要都市に出店が相次ぎ、メジャーなドーナツ専門店となって行きました。
今でもそうですが、海外から日本初出店のお店は必ずと言っていいほど、テレビでも多数取り上げられ、若い女性の人気を集めます。
SNSが本格的に発展する前の上陸ではありましたが、テレビ・雑誌の効果で成功したと考えられます。
今後はどうなっていくのか?
今後は、三大都市圏を基本とした店舗を運営していくと発表しています。
その結果が、地方都市からの撤退なのですが、三大都市圏でも難しいのではと思います。
であれば、主要駅に大規模店を作り、パソコンや勉強を推薦するスタバのような戦略が生き残る最後の手段といえるでしょう。
いずれにせよ、あの甘すぎる糖分たっぷりの味付けは、すぐに改善したほうがいいと思います。
もう少し甘さを抑えるだけでも、ミスタードーナツとそれなりの勝負ができるのではと思います。