一部の超大手企業の人事さん以外で人事のお仕事をされている人の悩みと言えば、広告を出しても人が集まらないということではないでしょうか。
私は人事の人とお話する機会も多く、その度に「今の若い子達を集めるにはどうすればいいと思う?」など質問されます。
しかし、最終的に行き着く場所は広告の表現を変更したり、媒体を変えるなど表面的な事です。
広告の表現や媒体は関係ない
私は断言します。
どんなに素晴らしいキャッチコピーを作っても、どんなにアクセスのある媒体に掲載しても、劇的に改善するわけではありません。
一時的には改善する事があっても、それは本当の改善ではありません。
すぐに、応募がなくなり、面接をしたくてもで、出来ない状態に陥る事でしょう。
もちろん、これは広告のサイズを上げても同じです。
広告のサイズを上げる事で見る人の数は増えますが、費用対効果がよくなるわけではありません。
その証拠にいくら最上位プランで掲載しても警備会社などは常に厳しい結果に終わっています。
条件の改善を急ぐべき
求人広告で効果を出したいのであれば、条件の改善が一番です。
同業他社よりも給与や待遇がいいのはもちろん、異業種と比較しても最高の待遇を用意すれば、自ずと人は集まります。
「でも、不人気の職種だったら待遇が良くても・・・」このように考える人もいるでしょう。
確かに、若い人で警備員やスーパーのレジ打ちなどの仕事を定職として持ちたいと思う人は皆無に近いでしょう。
ただ、その理由は「ダサい」や「恥ずかしい」ではありません。
単純に待遇が悪いからです。
給与が安く、福利厚生も充実しておらず、安定もしていない事が最大の理由です。
もし、警備の仕事が年収1000万円以上も狙える仕事であれば、すぐに人気職種になります。
また、福利厚生を充実させるだけでも、人は自ずと集まるでしょう。
とにかく、条件の改善をすれば、問題は解決出来ます。
条件を改善するためには?
条件を改善すると言っても、人事の力だけではどうにもならない事もあるでしょう。
しかし、人不足は今後も深刻化していき、他社が先に条件の改善を図れば、さらに流出が起きてしまいます。
この条件を決める事のできる決定者に今の状況をしっかり把握してもらい、企業の生き残りをかけて、給与UPや福利厚生の充実を提案しましょう。
それでも、売り上げ的に難しい事もあるでしょう。
その場合は、そもそもの仕組み自体の改善が必要です。
どうして、安売りになってしまっているのかや、どうすれば利益率の向上に繋がるのかなど、経営的な改善も必要です。
とにかく、人事のできる事は、色々な部署に呼びかけを行う事です。
それによって、給与が増えれば、既存社員にも恩恵があるので、きっと協力してくれるはずです