不動産代理店、旅行代理店、広告代理店、保険代理店など様々な代理店が世の中には存在していますが、これらのビジネスモデルには限界があると言われています。
もう少し、丁寧に言うと代理店ビジネスを展開する中小規模の企業は終わると言われています。
どうして、代理店ビジネスはこの先、終わってしまうのでしょう。
代理店のビジネスモデルとは?
代理店のビジネスモデルは仲介です。
メーカーとお客様を繋ぐ仲介役に過ぎません。
その仲介に手数料を取り、ビジネスとして成り立てています。
つまり、お客様もしくはメーカーが仲介料を払っていると言うことです。
情報がない時代は、仲介料を払ってでも「お客様に情報を届けて欲しい」というメーカーと、「様々な商品の情報を知りたい」という消費者がいましたがネットがこれだけ発達した現代では違います。
多くの人は直接、メーカーサイトに見に行くか、一番情報を持っているプラットフォームを利用するようになりました。
一番になれないと潰れる
一番身近な例で言うと旅行業界です。
特にホテルの予約に関しては一番情報量を持つ、ブッキングドットコムが圧勝しています。
JTBや日本旅行、近畿日本ツーリストなども様々な商品を企画していますが、実際は団体旅行やセット旅行の販売がほとんどです。
ホテル単体での販売を見たときには、やはり一番情報量を持つブッキングドットコムにお客様が集まるのはもちろん、情報を掲載して欲しいホテルも集まっています。
今後は、団体旅行やセット旅行でも同じことが言えるでしょう。
一番情報量を多く持つ企業が残り、あとの企業は衰退していきます。
どこの企業が生き残るかはわかりませんが、情報量の多さ・プラットフォームの使いやすいさが重要となるのは間違い無いでしょう。
不動産仲介も終わりを迎える
不動産の仲介に関しては今もなお、仲介会社と呼ばれる代理店が活躍しています。
実際にSUUMOやホームズに掲載を依頼しているのは不動産仲介会社です。
しかし、今後は不動産仲介会社を通さずに直接、建物を持つオーナーが不動産情報サイトに掲載していくようになるでしょう。
もちろん、不動産仲介には法律的な壁も存在しますが世の中の流れを見れば変わっていくのかと思います。
他の代理業も情報が集められないと潰れる
保険代理店の場合は、メーカーの営業が強いため潰れるのも早そうですね。
大手代理店ですら結構厳しいのかと思います。
携帯など通信の代理店も同じようにメーカーの営業力が強いので時間の問題でしょう。
街中の携帯ショップも最近では必要としない人が増えてきましたからね。
電通や博報堂など大企業が存在する広告代理店はどうでしょうか。
この分野も情報(広告出稿先・広告効果事例)を持つ企業が生き残るだけで中小規模の企業は潰れていくと思います。
具体的に生き残りそうなのは、最適な広告を提案するAIを一番最初に開発した企業です。
もちろん、その精度にもよりますが。
以上が代理店ビジネスの今後です。
これまでの代理店ビジネスに必要なスキルは営業力でした。
営業力さえあれば、商品開発・マーケティングはメーカがやってくれるので、正直言ってラクなビジネスです。
そのこともあり、参入障壁が低く、これからも沢山の代理店が生まれていくことでしょう。
しかし、何度もいいますが最後に生き残るのは情報を持つ企業です。
それに付随して、システムの使いやすさ・一般消費者へのマーケティング力も必要になってきます。
さて、それらに対応できる代理店はどれだけあるのでしょうか。
新しく代理店ビジネスを立ち上げるのであれば、最初から業界No1を目指すか、ある程度稼いだら方向転換できるように準備しておいた方がいいと思います。