スマートフォンでナビアプリなどを利用する時、Wi-Fiをオンにする事で位置情報の精度が上がる事をご存知ですか?
普通に考えれば位置情報はGPS衛星から取得しているので、Wi-Fiは関係ないと思われがちですが、スマートフォンに限っては違います。
どうしてWi-Fiをオンにする事で精度が上がるのでしょうか。
通常のGPSの仕組み
まずは、通常のGPSの仕組みから解説していきましょう。
基本的にはGPS衛星から位置情報に関する電波を発信します。
それを私たちが使う端末が受信して位置情報を表示してくれます。
それと同時に、地上にある地上管制にも電波を送っています。
こちらの地上管制ではGPS衛星を追跡し軌道を計算しています。
しかし、このような方式ではGPSの情報を受信するまでに時間がかかったり、屋外では位置情報を取得できない場合があります。
スマホに使われているのはA-GPS
スマートフォンには通常のGPSではなくA-GPSという技術が使われています。
「A」とはアシストという意味です。
つまり、補助をしてくれるGPSなのです。
具体的にどのような補助があるのかというと、基地局の位置情報を利用して速度・精度を上げています。
このように、GPSの情報だけでなく基地局の持つ位置情報も取得できるため、時間の短縮・精度向上につながるのです。
Wi-Fiからも位置情報取得が可能
実は、基地局だけでなくWi-Fiからも位置情報の取得が可能です。
しかも、パスワードがかかっていてアクセス出来ないWi-Fiからも位置情報だけは取得可能なのです。
なので、基地局の電波も入りづらい場所でもWi-Fiの環境さえあれば位置情報の取得ができるという事です。
これが、Wi-Fiをオンにすると位置情報の精度が上がる理由です。