京浜東北線に快速運転がある理由とは?

首都圏を走る京浜東北線にも快速列車があるって知っていましたか?

一般的な路線では、どの時間帯にも快速があったり、各駅停車があったりと、それぞれのニーズに合わせて乗り分けると思うんですけど、京浜東北線は、かなり特殊で日中の時間帯は全ての列車が快速として運転されます。

全国で見てもこのような運用は珍しく、多分ですが京浜東北線ぐらいしかないんじゃないかなと思います。

でも、どうして全部の列車を快速運転させる必要があるのでしょうか?

知らないで快速電車に乗ってしまって、降りたい駅で降りれなかったということもあると思います。

東京だから列車の本数も多いし、戻ればいいじゃんと思うかもしれませんが、切符のルール的に、無断で戻ると不正乗車になってしまいます。

駅員さんに相談すれば、無賃送還という扱いで無料で本来の目的地まで戻してくれる場合もありますが、絶対ではありません。

ということで、個人的には快速運転をしなくてもいいんじゃないかと思っているのですが、どうして快速運転が行われているのか考えてみました。

最初に快速運転が行われた理由

1988年のダイヤ改正で京浜東北線の快速運転が始まりました。

どうして快速運転が行われたかというと、山手線と京浜東北線の並走区間の列車が多すぎたからだと考えられます。

この頃には設備も段々と整ってきており、運行できる車両の本数が増えていました。

その結果、ラッシュ時に多くの人を運ぶことができ、混雑緩和につながったと思うのですが、ラッシュ時以外は、本数が多すぎるという問題がありました。

じゃあ、本数を減らせばいいじゃんと思うかもしれませんが、最低限の本数にしても列車本数が多すぎたんだと思います。

というのも、これ以上減らしてしまうと、並走していない区間の需要に対応できなくなる恐れがあったのだと思います。

このようなことから、山手線の並走区間のみ、少しでも速達性を高めるサービスの一環として、京浜東北線の快速運転を行ったのだと思います。

当時は東京駅を跨る速達列車がなかった

京浜東北線の快速運転が始まった1988年には、上野東京ラインがなかったため、

東京駅を跨いで直通する速達性の列車がありませんでした。

そのため、京浜東北線を快速運転させて、東京を跨いでの移動を便利にしようと狙ったのだと考えられます。

少しでも早く移動をしたいというニーズは、いつの時代でもあることだと思うので、その頃も、そういったニーズに応えるために快速運転が始まったのも一つの理由かと思います。

停車駅は徐々に増えている

京浜東北線快速列車の停車駅は、徐々に増え続けています。

開始当初から田町駅から田端駅の区間で快速運転が行われており、それ自体は現在も変わっていませんが、始まった当初の停車駅は、田町・東京・秋葉原・上野・田端でした。

2002年のダイヤ改正では、JR東日本が東京モノレールを買収したことにより、乗り換えしやすいよう、浜松町駅も停車駅に追加されました。

その後、2015年のダイヤ改正で神田駅が停車駅に追加され、休日ダイヤに関しては御徒町駅も停車駅に追加されました。

そして、2020年、高輪ゲートウェイ駅が開業し、この駅にも快速が停車するようになりました。

このように、徐々にではありますが快速の停車駅が増え続けています。

今後も増え続けるのかというと、さすがにこれ以上増やすと快速運転の意味がなくなってしまうので増えないだろうと予想しています。

もし増えるのであれば、その時は快速運転が廃止される時なのかと思います。

新橋に停車しない理由

新橋駅はJR東日本の中でも8位、京浜東北線の停車駅の中では、横浜・東京・大宮に次いで4位の利用者を誇ります。

コロナ以前までは、大宮駅よりも利用者が多かったので実質3位の駅と言っても過言ではありません。

そんな、巨大な駅、新橋を快速電車は通過してしまいます。

その理由は、おそらくですが、ビジネス客の利用が中心で日中の需要はそれほど多くないのと、東海道線・横須賀線の停車駅でもあるので、京浜東北線が停車しなくても十分に捌き切れるからだと思います。

新橋駅は東京の中でもオフィスが集中したエリアで、新橋のサラリーマンがSL広場の前でインタビューを受けているのをテレビで見たことある人も多いと思います。

そのため、朝と夕方の混雑はかなり激しいですが、日中はというと、そこまで多くの人がいる駅ではありません。

こういったことから、JR東日本の中でもかなりの利用者を抱える新橋駅を京浜東北線快速は通過するのだと思います。

快速運転は廃止されるのか

京浜東北線の快速運転は、もう必要ないとの声も上がっています。

先ほども言いましたが、上野東京ラインが開業してからは、東京駅を跨ぐ快速運転をする列車が頻繁に走っているので、快速の需要は確かに落ちてきていると思います。

さらに、停車駅も増え続けているので、必要性もあるのかと考える人が増えています。

ただ、廃止するのであれば、高輪ゲートウェイ駅が開業したタイミングで廃止を決定していたと思います。

なので、京浜東北線の快速運転は、少なくともあと数年は廃止されないと思います。

廃止するにも色々とお金がかかると思いますので、今の状況では、廃止を検討していたとしても、そこまで優先順位は高くないのかと思います。

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