もうすぐ12月と言う事で、そろそろ年賀状を準備しなければならない季節になりました。
と言っても、最近ではLINEで済ましてしまう人も多いようで年々発行枚数は減少しているようです。
そこで、気になったのが日本郵便は、年賀状によっていくらの収益を出しているのかと言う事です。
毎年のように多額のお金をかけてプロモーションをしているのを見ると、日本郵便にとってもかなり美味しいビジネスなのだろうと言う事は予想が付くでしょう。
しかし、実際の収益は?と聞かれたら想像も出来ないと思います。
今回は日本郵便の出している情報をもとに年賀状の収益を計算してみました。
2018年の年賀状は約29.7億枚
2017年11月から発行された2018年版年賀状の総発行枚数は約29.7億枚だったようです。
年賀状が減ってきているとは言え、約30億枚も発行されている事に驚きの一言です。
衰退していると言っても、年配や企業による挨拶は年賀状がまだまだ主流です。
しかし、今後はさらに減る事が予想され、2019年版年賀状の当初発行枚数は約24億枚と8年連続の減少です。
最終発行ではもう少し増えると思いますが、29億枚を下回る可能性も十分に考えられます。
ちなみに、年賀状の発売枚数のピークは2003年の約44.6億枚でした。
2018年の年賀状は1560億円の収益!
本題の収益ですが、2018年の発行枚数を30億として値段が52円でしたので、なんと1560億円もの収益を上げたと言う事です。
あくまでも売上ですので、ここから配送経費や販売手数料などが引かれるのですが、それでもすごい金額です。
これなら、日本郵便がプロモーションを頑張って年賀状文化を残そうとしているのも納得出来ますね。
ただ、日本郵便にとって1560億円が本当に大きな数字なのかと言うと微妙な部分もあります。
2017年の日本郵便の売上は約3兆8000億円!
日本郵便の開示している資料によりますと、2017年4月~2018年3月の売上は3兆8000億円もあるそうです。
これは、三菱重工や住友商事、キャノン、ブリヂストンと同等レベルで、もし上場していれば、日本で30位~40位の売上を誇る会社になると考えられます。
つまり、日本を代表するトップメーカーです。
間違いなく郵送業を主とする会社で一番儲かっています。
しかも、2位以降の日本郵船や日本通運、商船三井、ヤマトホールディングスの売上から1兆円以上引き離した圧倒的な力を持っています。
年賀状で稼ぐのはたった4%だけ!
日本郵便全体からしてみれば、年賀状の収益など全体のたった4%しかありません。
正直、4%の減益など大手企業でも全然普通にあります。
ましてや、上場企業でもない日本郵便が高額な広告費の捻出、自社社員による自爆営業をしてまで頑張らなければならないのでしょうか。
確かに、親会社の日本郵政は上場していますが、日本郵政の売上は約13兆円です。
つまり、約1%しか影響しないので、それほど大きな問題になる事はないでしょう。
今年からは、販売目標を設けないとありましたが、実際のところは分かりません。
ぜひ、日本郵便には約4%の売上だけの為に、自社社員を苦しめないでほしいと思います。
と言うか、衰退するのは分かっているので、別の分野で1500億の補填方法を考えた方が将来の為になると思います。