皆さんは現代社会の授業で勉強した三権分立という言葉を覚えていますか?
三権分立とは行政権・司法権・立法権をそれぞれを違う機関に与える仕組みの事です。
この三権分立により、独裁政治を未然に阻止する事ができます。
しかし、矛盾点も存在しているのが現実で、司法権は完全に独立しているとしても、立法と行政は密着した関係にあります。
これでは、三権分立の意味がありません。
どうして、内閣総理大臣は国会議員がなるのか?
三権分立の一番の疑問点は、国会議員の中から内閣総理大臣が決められている事です。
その他の大臣も一部を除いては、国会議員がなっており、これらの人は、行政にも立法にも関与している事になります。
これでは、分立しているとは言えないのではないでしょうか。
しかし、これが許されているのは、ルールだからとしか言いようがありません。
アメリカの作った憲法に記載されていたルール通りなので、特に文句も言えず、現在まで続いています。
おそらく、憲法改正のタイミングがあっても変更することはないと思います。
理由は簡単で、今の仕組みでも十分に分立されているからです。
それでも三権分立と見なされる理由とは
同じ人が行政と立法に関わっていますが、それでも三権分立は成立するというのが今の考えです。
理由は簡単で、内閣総理大臣はあくまでも、行政のトップであり、立法での発言は他の議員と変わりません。
したがって、内閣総理大臣だからと言って発言力が強かったり、自分に有利な法律を勝手に作る事などできないのです。
したがって、行政と立法は密着な関係にありながらも、行政が立法を動かす事もできず、立法が行政を動かす事もできないのです。
あくまでも、独立した機関として、それぞれの対応がなされています。
司法と密着することはない
最高裁の裁判官は内閣が指名して、天皇が任命をしていますが、実際は誰でも好きなように指名できるわけではなく、限られた人しか指名できない制度になっています。
これにより、内閣が指名できる人間はかなり少なく、自分の好きな人を指名するのは、ほぼ無理です。
それでも、内閣が指名しているのだから、内閣は三権分立の全てを牛耳っていると思う人もいるでしょう。
そう言われてしまえば、そうかもしれませんが、行政とはそもそも、そういったまとめ役の機関なので仕方のない事です。
ということで、今回は忘れてしまった人が多いのではと思ったので、超簡単に三権分立を振り返ってみました。