ギャンブル依存症を抑制するための大幅な規制や若者のギャンブル離れなど様々な影響で厳しい経営を強いられているパチンコ・スロット店。
一昔前と比べて、明らかに稼働率が悪くなっている事は確かで、都心にある店舗でも閉店を余儀なくされていることもあります。
そこで、今回は「今」と「10年前」では、どれほどパチンコ店が減ってしまったのかを調べてみました。
10年間の店舗数推移
※警視庁データベース参照
上のグラフは警察庁が発表している全国遊技場店舗数を元に作成した10年間の店舗数推移です。
ご覧の通り、年を重ねるごとにパチンコ・スロット店の数は減ってきています。
この要因は、冒頭でも説明した通り、顧客数の減少です。
いわゆるパチンコ・スロット離れが急速に進んでおり、今後もさらに減っていくと予想されています。
また、日本においてカジノが解禁されると、さらなる減少も考えられています。
パチンコの台数はそれほど減っていない?
お店の数は10年間で3600店以上が閉店していますが、全国に設置されているパチンコ台は10年間で10万台程度しか減っていません。
これだと計算上では1店あたり27台程度しか置いていなかったことになるので、現実と少なすぎます。
理由としては、多種多様なパチンコ台がメーカーから発売されており、既存店の設置数が増えたからだと考えられます。
既存店も顧客が減っているので、出来れば少ない台数で稼働率を少しでも上げたいと思っているでしょうが、顧客のニーズを満たす為には、最新台からレア台まで揃えなければなりません。
その結果パチンコ台に限っては、減少が少ないのだと考えられます。
スロット台に関しては、数が少ない割に30万台以上減っているので、店舗数に合わせて減少していると考えられます。
一人当たりの消費額は大幅に増えている!?
お店の数も、遊戯人口も、売上も大幅に減少していますが、一人当たりの消費額だけは10年前より大きく増えています。
1995年にパチンコ業界の売上は30兆円を超えピークを迎えましたが、それ以降は右肩下がりの衰退をしています。
※(財)日本生産性本部発行レジャー白書資料参照
しかし、上の図を見ていただいてわかる通り、一人当たりの年間消費額だけは増えています。
「230万円も!」と驚かれるかもしれませんが、あくまでも投資金額であり、勝つ日もあるので単純な負け額とは異なります。
ただ、この一人当たりの金額も、これ以上の伸びが期待できないので、今後はさらにペースを加速させ衰退していくと予想されます。
ひと昔前は、かなり稼げる商売の一つだったのでしょうが、現代はかなり厳しい商売の一つといってもいいのではないでしょうか。