ファッション通販サイトのZOZOTOWNを運営する株式会社ZOZO。
「ZOZOSUIT」や「前澤社長の私生活」、「社名変更」など世間を騒がせる出来事が続いていますが、株価の方はイマイチな状況が続いています。
2018年7月初めには1株=5000円を目前としていましたが、その後に発表された決算の数字が思わしくなく下落気味になり同年10月30日には年初来安値の1株=2481円を付けてしまいました。
その後は、少し回復しましたが依然失速気味な事には変わりありません。
どうして、好調なように見えたZOZOが失速してしまっているのでしょうか。
下落トレンドになった理由①
下落トレンドになった最初の原因は2019年3月期第一四半期決算の営業利益にあります。
売上自体は伸びているのに対して、営業利益・経常利益ともに前年同期比の-26%以上を記録してしまいました。
理由はZOZOSUITの配布コストと宣伝費、配送料金改定に伴う経費の増加です。
個人的には投資時期である今は、この数字に影響される事はないと予想していましたが、思った以上に市場は反応してしまいました。
下落トレンドになった理由②
次に考えられるのがZOZOSUITの失敗です。
ZOZOSUITを無料配布しているにも関わらず、それを利用している人は配布数の60%程度だそうです。
つまり、配っているだけで測定すらしてもらえていない状態です。
そのような状況で、今後伸ばそうとしているプライベートブランド(PB)が成功する可能性は極めて低いでしょう。
また、オーダーメイドスーツの製造も遅延しているようで、さらに信頼を失いつつあります。
今後はZOZOSUIT無しでも体形を分析できる技術を開発中とのことですので、会社としてもZOZOSUITの失敗は認めているのかと考えられます。
この技術次第では、測定の手間が省けてPBはもちろん、ショップの売上もさらに伸ばせる事が期待できます。
下落トレンドになった理由③
下落トレンドになった最後の理由が今後の稼ぎ方の不透明さです。
PBを成功させて行きたいのは理解できますが、それにしては商品の開発力が無さすぎます。
と言うのも、ユニクロやGUがある以上、安さで勝負する事は出来ません。
じゃあ、どうするかと言うと、オリジナル性の高いデザインで勝負するべきなのですが、残念なことに現在展開しているPBはどれもありきたりなデザインばかりです。
自分にピッタリのサイズで服が手に入るというメリットはありますが、それだけでは弱すぎます。
また、PBを拡充すると言う事はショップの売上を奪うと言う事です。
つまり、これをきっかけに売上を落とし撤退を余儀なくされるショップも出てくるはずです。
そうなれば、ZOZOTOWNとしての価値が落ちてしまい利用者が減る事も考えられます。
このような事からZOZOの株価は下落トレンドになってしまったと考えています。
今後の予想は?
2018年10月31日に発表された2019年3月期第二四半期決算でも前年同期比27%を超す営業利益の減益を記録してしまいました。
理由は同じくZOZOSUIT配布コストと宣伝費、配送料金改定に伴う経費の増加です。
それに加えて西日本豪雨による義援金も原因の一つとして説明しています。
ただ、売上自体は前年比のような勢いはありませんが、間違いなく伸びています。
従って、この投資期間が終われば十分に利益を出せる会社になると言う事です。
例え、PB戦略が失敗に終わったとしても、成長率から考えるにまだまだ体力は残っているはずです。
よって、ZOZOの株は今が買い時だと判断します。
もちろん、投資は自己責任ですが、明らかに今は安すぎます。
実際にチャートを見ても反転するような動きを見せています。
ぜひ、ZOZOを応援したいという人は買ってみてはいかがでしょうか。