近年、『にわかカープファン』が急増している事をご存知ですか?
近年のカープは本当に強く、4年連続リーグ優勝も狙えるのではないかと予想する専門家も多くいます。
その事もあり、カープファンは急増しており、カープ女子とやら言葉も生まれ、これまで野球に興味のなかった女性も急増に訪れるようになりました。
ファンが増えること自体は嬉しいのですが、そこで問題となっているのが過去の歴史を知らなさ過ぎている事です。
せっかくファン同士が仲良くなっても『ガチファン』と『にわかファン』では話が噛み合わずと言う事もあります。
そこで今回はカープの『第一次黄金期(1970年~1980年第)』をめちゃくちゃ簡単にまとめてみました。
カープの創設
カープの創設は戦後の1950年、石本監督の下で始まりました。
当時は資金が無く先週の給料も1ヵ月分しか払えなかったそうです。
そんな事もあり、初年度は最下位いに終わっています。
2年目以降も資金難は続き、大洋(ベイスターズの前身)に吸収合併をされますが、球場前に酒樽を置き寄付を募る「樽募金」で市民から寄付を募りました。
当時、カープにどれほどお金が無かったかと言うと『巨人は新幹線のグリーン車で移動』していたのに対し、『カープは夜行列車で雑魚寝をして移動』するぐらい資金力に差がありました。
今でも資金力に差はありますが、当時はまさに天と地ぐらいあったと言う事です。
その後も、樽募金で得た資金だけではとても足りず経営は改善されませんでしたが、1955年に東洋工業(現マツダ)の社長が新会社を設立し、これにより球団の存続に目途が立ちました。
そして、1968年には現在の名称である「広島東洋カープ」になりました。
カープ転機の年
1975年、ここがカープ転機の年です。
前年度も最下位だったカープはルーツ監督を迎えました。
ルーツ監督はヘルメットを赤色にする事を提案し、球団側もこれを採用しました。
そう、この年に「赤ヘル軍団」「赤ヘル旋風」と言う言葉が誕生したのです。
しかし、開幕早々ルーツ監督は辞任してしまいます。
理由は日米の違いなどで審判団と衝突する事が多かったからです。
そこで、古葉竹識コーチが急遽、監督として就任します。
その後も、カープの快進撃は続き、中日とのデッドヒートの末、悲願の初優勝を果たします。
広島市内は大いに盛り上がり、あちこちで優勝セールが行われました。
その後、行われた日本シリーズでは阪急(現オリックス)に歯が立たず2引き分けを挟んだ4連敗で敗れてしまいました。
しかし、初のリーグ優勝を飾った1975年はまさにカープ転機の年と言えるでしょう。
1975年のメインオーダー
[aside type=”normal”]1975年のメインオーダー1番 大下(今は、ご意見番をやっていますね)
2番 三村(元監督)
3番 ホプキンス(お医者さんになられたとか)
4番 山本(ミスター赤ヘル!)
5番 衣笠(亡くなってしまいましたが、鉄人!)
6番 水谷(カープの中心バッター。数年後、衝撃のトレードに)
7番 シェーン(元祖?スイッチヒッター)
8番 水沼(守備のかなめ。捕手)
9番 外木場(広島のエース。ミスター完全試合)
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日本一&その後
初のリーグ優勝から3年を挟んだ1979年に「赤ヘル打線」が炸裂し、2度目のリーグ優勝を果たしました。
このときは、山本、衣笠、水谷に加えて、高橋喜彦、ギャレット、ライトルなども打撃の中心に加わっています。
投手陣も、精密機械と言われたエース北別府(重要ワード)、池谷、山根、に加えて江夏(重要ワード)が抑えとして移籍加入していました。
そんな事もあり、日本シリーズでは近鉄(現オリックス)と対戦し見事初日本一を勝ち取る事が出来ました。
この日本シリーズでは球団で最も有名なエピソードのひとつが生まれています。
3勝3敗の最終戦、1点リードの9回裏ノーアウト満塁の場面で江夏が、三振、スクイズ失敗、三振、とピンチを潜り抜けます。
このスクイズ失敗は、江夏が投球動作を始めてから察知して、ピッチドアウトしたもの。
これは後々まで語り草になっています。
個の翌年1980年もリーグ優勝を果たし、2度目の日本一も手に入れました。
その後、3年間は優勝こそ出来なかったものの、安定した成績を残しています。
そして、1084年に3度目の日本一を手に入れます。
このときあたりは、打線よりも投手陣が充実して、北別府、山根に加えて、抑えの大野、川口、津田らが加わります。
キャッチャーも達川が正捕手になって、投手王国のかなめになります。
新人王は前出の小早川で、その後はカープの4番に成長します。
1992年10年ぶりのBクラスに
その後も、安定した成績を残し続けたカープでしたが1992年には10年ぶりのBクラスに転落してしまいます。
更に、翌年には19年ぶりの最下位になり、カープの長い冬が到来してしまったのです。
次にカープの転機訪れたのは皆さんもご存知の2016年です。
実に25年ぶりのリーグ優勝で、ここからカープの第二次黄金期が始まります。
3年連続リーグ優勝を果たし2019年も大きな期待がかかっています。
今のカープを応援する若い世代の人には昔のカープなど興味はないかもしれませんが、少しでも参考になればと思いまとめてみました。