隠れた名作「エグゼクティブ・デシジョン」ってどんな映画?

1996年に公開された「エグゼクティブ・デシジョン」という映画は、映画の愛好家の間でも「隠れた名作」として名高い作品の1つです。

監督はスチュアート・ベアード氏で、同氏はハリウッド映画において、「ダイ・ハード2」や「007」シリーズなどの編集・監修としても名を馳せており、監督として参加した作品は少ないながら、その最高傑作だと言われています。

どのような内容の映画?

ジャンルとしては、「ハイジャックもの」になります。

同じような作品では「エアフォース・ワン」がとても有名で、そちらの方がヒットしたのは言うまでもありませんが、それに負けずとも劣らない内容で、スリリングな展開の連続となっています。

主演はカート・ラッセル氏で、どちらかと言えば肉体派ではなく、演技派と呼ばれることが多い俳優です。

この作品でも、アクション担当ではない役柄(博士)から、それほどのアクションシーンはないものの、その立場にして、最大限コマンドー部隊と共に行動しようと努力している姿がとても印象的です。

そして、他の作品では傍若無人な強さを発揮することの多いスティーブン・セガール氏も出演していますが、それほど活躍シーンがなく、同氏の出演作品の中では珍しい映画ともなっています。

ミスリードを誘っている?

この作品の劇場公開時のポスター、及びDVDなどの(日本で発売された)パッケージには、主演のカート・ラッセル氏とスティーブン・セガール氏が並んでW主演のように描かれています。

これを見ると、どちらかと言えば有名なスティーブン・セガール氏が主演で、彼が暴れ回るような映画だと思ってしまう人も多いでしょう。

ですが、これはミスリードとも言える「演出」の1つで、この作品では彼は序盤で居なくなってしまい、それほど深く展開に絡んできません。

そこがまた面白い部分で、そのシーンを観た時には「あれ?」と思わず声が出てしまうかも知れません。

主人公は負けない、死なないのが当たり前ですが…

映画における主人公となる人物は、どれだけ途中でピンチになろうと、決して負けることはなく、死ぬこともないのが当然です。

中にはそうでもない映画もありますが、それは特殊な例として置いておくとして、この作品もカート・ラッセル氏演じるグラント博士は、何とか最後まで生き残ります。

ですが、幾度となく訪れる危機となるシーンでは、本当に駄目だと思ってしまうほどうまく描かれており、特に終盤はハラハラな展開の連続です。

どうせ最後には助かるのだろうと考えていても、もしかしたらそうではないかも?とも思わせる数々のシーンの描写は、素晴らしいの一言に尽きると言えそうです。

精鋭揃いではないのがいい点となっています

作戦の途中で自ら(詳しくは書きませんが、そうせざるを得なかった理由から)消えてしまうスティーブン・セガール氏も含み、ハイジャック機の奪還の為に飛行機に空中で乗り込んだコマンドー部隊は、いずれ精鋭揃いです。

その中に普段は研究に勤しんでいるグラント博士(カート・ラッセル氏)が特別な理由から入っていることが、この映画の面白さに繋がっています。

ハイジャック犯も元軍人などのツワモノ揃いで、その戦いにこれまで銃さえ触ったことのない博士が巻き込まれたことで、戦闘以外での制圧も考えるようになる(博士の提案を採用する)など、奪還作戦の幅が広がって面白さに繋がっています。

味方を大切にするシーンも魅力です

作戦の途中で、大怪我を負ってしまい、身動きができなくなる味方が出てきますが、決して見捨てることなく、最後まで大事に扱う所もこの映画が名作と評される理由の1つだと思われます。

この手の戦闘、撃ち合いが当たり前の映画では、途中でやられてしまう味方も数多く出てくるものですが、「エグゼクティブ・デシジョン」では、それは不可抗力によるスティーブン・セガール氏の途中退場くらいなものです。

先にも挙げましたが、本来なら無双の強さを発揮するであろう同氏が居なくなるという展開は、ストーリーの途中でとてもセンセーショナルで、この映画の見せ場なの1つとなっています。

コマンドー部隊の大黒柱とも言える人物を早々に失ったものの、作戦を続行するコマンドー部隊の苦悩(博士の扱いも含めて)と勇敢さを是非堪能してください。

この映画は、劇場公開時には大した話題にはなりませんでしたが、DVDなどのソフト化によって改めて人気になり、そちらの売り上げが興行収入に迫る勢いだというエピソードもあるほどです。

今でも各種の映画評論サイトで、レンタルで観たという人が次々と高評価を付けており、DVDなどのソフトから人気になったという珍しい映画でもあります。

決して一般的な知名度がある作品ではありませんが、これこそ「隠れた名作」と称されるに相応しい映画だと言っていいでしょう。

できれば、公開時から人気になって欲しかったとも思えて仕方ありません。

エグゼクティブ・デシジョン(字幕版)

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