あなたは晴れているのに雨が降る現象に遭遇したことがありますか?
一般的には「狐の嫁入り」や「天気雨」と言われており、小さいころに不思議に思った経験をお持ちの人も多いと思います。
どうして、晴れているにも関わらず雨が降るのでしょうか。
雨と言うのは、雲が無ければ降りません。
それでも、雨が降るのには理由があります。
今回は晴れているのに雨が降る理由を解説していきます。
仕組み① 遠くの雨が飛んでくる
雨と言うのは上空約3000mから降ってきます。
3000mの地点から物を落とした時、そのまま真っすぐ落ちてくる事はまれで、風などの影響を受けて別の地点に落下します。
特に上空では地上よりも遥かに強い風が吹いている事から、かなり遠くまで飛ばされることがあります。
雨も同じで、上空から地上まで落ちる間にかなりの横移動を行っています。
その結果、雲のない地点まで飛ばされて地上に落ちる現象が発生するのです。
特に雲の切れ間付近では、雲の無い地点に落ちてしまう確率が高くなるのです。
仕組み② 雨が地上に到達する前に雲が消える
先ほども説明しましたように雨は上空3000mから降ってきます。
つまり、地上に到達するまでに10分前後の時間がかかります。
この間に、雲が無くなってしまったり、移動をしてしまうと、雲が無いのに雨が降ってしまうのです。
特に小さな雲であれば、10分もあれば遠くまで移動することがあります。
もちろん、大きな雲でも風が強い場合、かなりの速さで移動していくので現象を確認できる事があります。
飛行機が燃料を落としている可能性は?
何らかの理由で予定とは異なる空港に着陸する場合、飛行機は燃料を捨てる事があります。
理由は、着陸するにあたり規定の重量というものが存在するからです。
例えば、羽田からシカゴまでの飛行機でトラブルが発生し、羽田に引き返すとします。
しかし、飛行機にはシカゴまでの燃料が積まれているため、重量オーバーで羽田には着陸できません。
このような場合、燃料投棄が行われます。
通常、ジェット燃料は地上に到達するまでの大気中で気化するため、地上に被害は発生しません。
ただ、気象条件やあまりにも低空飛行中に燃料投棄が行われると被害が発生する場合があります。
過去に何度かあるようですが、相当まれなケースですので、晴れの日に雨が降ったからと言って燃料投棄が行われている確率は相当低いでしょう。
狐の嫁入りと言われる理由
そもそも、どうして天気雨の事を「狐の嫁入り」と呼ぶのでしょうか。
様々な言い伝えがあるようですが、一般的には「晴れているにも関わらず雨が降るという、何かに化かされている状態を狐が化けて嫁入りする事」と紐づけて考えられたことから、そう呼ばれるようになったそうです。
また、地域によっても呼び方に若干の違いがあり、「狐の嫁取り」や「狐雨」と呼ぶこともあります。
どれぐらいの頻度で発生するのか?
天気雨の現象の発生頻度を調べてみたのですが、データはありませんでした。
ただ、感覚としては1年に数回なので、日本全体で考えるとかなりの高頻度で派生しているのかと考えられます。
あくまでも予想の範囲ではありますが、日本のいずれかの地点で発生する確率は1日1回ぐらいなのかと思います。