駅や電車内で「車内点検のため一時運転を見合わせます」と言ったアナウンスを聞いたことはありますか?
それ以外にも「お客様をご案内中です」や「安全確認のため運転を見合わせます」などもよく聞くアナウンスの一つです。
しかし、これらは具体的に何を行なっているのでしょうか?
今回は、駅や電車内で聞くアナウンスの意味を解説していきます。
なお、鉄道会社によって意味が異なる場合もございますのでご了承ください。
車内点検のため運転を見合わせます
「車内点検のため運転を見合わせます」とアナウンスがあった時は、電車内で痴漢や嘔吐、お客様同士の喧嘩などが発生したと考えられます。
時と場合によっては「お客様同士のトラブルのため運転を見合わせます」と直接的にアナウンスをする場合もありますが、多くの鉄道会社では車内点検と濁されます。
理由は様々ですが、痴漢の場合は、痴漢と確定し逮捕するのは警察官の役割です。
なので、鉄道会社が勝手に痴漢だと判断し、それを公表した場合、名誉毀損などで訴えられる場合も考えられます。
それらを避けるために、濁した言い方をすることが多いようです。
車両点検のため運転を見合わせます
「車内点検のため運転を見合わせます」とアナウンスがあった時は、車両に問題が起きたと考えられます。
例えば、車両内の装置が壊れたり、異音がしたり、異臭がしたりと、何らかのトラブルが発生しています。
なので、原因が特定できて、なおかつ安全だと判断されるまで時間がかかる場合があります。
最悪の場合は、運転取りやめとなり、別の電車に乗り換える必要があることもあります。
線路内・踏切内に人が立ち入ったため運転を見合わせます
「線路内・踏切内に人が立ち入ったため運転を見合わせます」とアナウンスがあった時は、本当に線路や踏切に人が立ち入っていると考えられます。
線路内であれば、痴漢をした犯人が線路内に逃走をしたり、走行中の運転士が目視で線路内に人がいることを確認した場合などが挙げられます。
踏切内であれば、踏切内で車や人が立ち往生してしまった場合がほとんどです。
踏切内であれば、よほどのことがない限り、車や人を移動させて運転再開となりますが、線路内の場合は、人が出て行ったことを確認するまで徐行運転をしたりと、遅延が拡大する可能性もあります。
車内清掃のため、一時停車します
「車内清掃のため、一時停車します」とアナウンスがあった時は、嘔吐やお漏らしなどで車内の清掃が必要になった時と考えられます。
都会を走る路線では、それぞれの駅に清掃員や駅員さんがいるので、駅についてすぐに作業を始め、完了後はすぐに運転を再開しますが、田舎では清掃員や駅員さんがいないため、運転士や車掌が対応することもあります。
そうなると、準備に時間がかかったりと、遅延が拡大していく可能性もあります。
安全確認のため停車します
「安全確認のため停車します」とアナウンスがあった時は、痴漢が発生したと考えられます。
車両点検と濁すケースと、安全確認と濁すケースがありますが、これは鉄道会社によって異なります。
ただし、「安全確認」の前に「線路内」や「踏切内」と着く場合は、線路内や踏切内で問題が起きていると考えられます。
例えば、非情停止装置が使われたり、人たち入りの目撃情報があったりと、理由は様々ですが、停車せざるえない事態が発生している状況です。
お客様ご案内中です
「お客様ご案内中です」とアナウンスがあった時は、車椅子のお客様の乗り降りをサポートしていると考えられます。
駅でよく聞くアナウンスですし、実際に車椅子のお客様のサポートをしているシーンもよく見るので、多くの鉄道会社で共通して利用されます。
乗降に多少の時間がかかることもありますが、ホームと車両の間には隙間があり、段差もあります。
車椅子の方々がどれほど、大変な思いで電車に乗っているかと思うと、これぐらいは何も思わず待てることでしょう。
車両とお客様が接触したため運転を見合わせます
「車両とお客様が接触したため運転を見合わせます」とアナウンスがあった時は、人身事故が発生したと考えられます。
ただ、死亡事故なのか、怪我だけなのか、状況まではこのアナウンスで分かりません。
いずれにして、接触した場合は基本的に事故となり、警察の捜査が行われますので、運転再開までに時間がかかる場合がほとんどです。
それほど隠語はない
もっと、面白い隠語や社員同士の業界用語みたいなのがあるのかと思いましたが、そんなにありませんでした。
ただ、これらを覚えておくと、運行状況がある程度わかり、振替を使うべきなのか、再開を待つべきなのか、判断材料になります。
冒頭でも言いましたが、鉄道会社によって表現方法は異なりますので、今回ご紹介したことが絶対ではありませんが、何かのお役に立てれば嬉しいです。