今年も冬本番。
いよいよ乾燥の季節と共にインフルエンザや風邪症状を訴える方も増加します。
子供たちは大人の様に抵抗力も強くない事もあり、集団生活の中で様々なウィルスに感染してしまいます。
親は感染しない様に、手洗い・うがいを呼びかけ予防を心がけますが、中々難しいのが現実です。
インフルエンザ・アデノ・RSウィルスなど感染してしまうと熱と共に伴う症状に「咳」があります。
もちろん処方される薬を服用し、安静にして栄養と休息を取る事が一番です。
また咳も鼻水も、体が害のあるものを必死に体外に出そうとする大切な働きです。
しかし、特に小さなお子さんが体調を崩すと心配になり、深夜など気にかかり眠れなくなる事も多いと思います。
咳込みがひどくなると睡眠の妨げのみならず、結果吐いてしまう事にも。
親子共々の安眠のために、子供の咳込みを少しでも楽にする方法ご紹介します。
寝室の環境
そもそもウィルス感染のきっかけを作ってしまうのが乾燥です。
乾燥は大敵なので、お部屋の湿度は50%~60%にして下さい。
その程度の湿度になるとウィルスは空気中に浮遊出来なくなり床に落ちます。
床の掃除にはアルコールが効果あります。ウィルスは体内に媒介して増殖するので、ウィルスのみでは活動出来ない、不活化状態になります。
この状態でウィルスは半日~2日ほどで死滅するので、こまめな掃除は予防効果あります。
またホコリを取り除く事も咳を緩和する手段ですので寝室の寝具類などにも気をつけて下さい。
就寝時の姿勢
就寝時は、自律神経の副交感神経が優位になります。
副交感神経が優位になるという事は、筋肉の緊張をほどきリラックス状態に体を休める働きが強くなります。
筋肉が緩まる事で、気道が狭くなります。
空気が通過する程度の刺激でも敏感に反応し、この仕組みによって咳も日中より強くなりやくなるのです。
枕を若干高めにして、横を向かせます。
横向きになると気道がふさがりにくくなるので仰向けで寝るよりも楽になります。
お子さんが嫌がらなければ、就寝の際の乾燥予防にマスク着用も良いです。
玉ねぎ療法
玉ねぎ療法と言っても、生の玉ねぎをスライスして寝室に置くだけの簡単咳解消法です。
玉ねぎには、脳の緊張をほぐす作用があります。
玉ねぎの辛味成分「硫化アリル」にも自律神経などを鎮める効果があります。
同時に硫化アリルには、咳を鎮静化する事にも有効で皮をむいた玉ねぎのスライスをお子さんの枕元に置くと咳込みが落ち着くと言われます。
寝室が少し玉ねぎのニオイがする事になりますが、風邪の時期でなくとも安眠効果も得られる玉ねぎを一度お試しされてはいかがでしょうか?
蜂蜜療法
お子さんが1歳を過ぎている場合のみの使用可能です。
1歳未満のお子さんには蜂蜜は利用できません。
食中毒の一種、ボツリヌス菌に感染してしまうリスクが非常に高いですし、ボツリヌス菌は耐久性が強く腸内細菌の少ない1歳未満には大変危険な菌ですので、必ず1歳を過ぎてから使用して下さい。
蜂蜜は、喉の乾燥を保つためには大変有効です。
蜂蜜に含まれる「フラボノイド」は炎症を緩和し殺菌効果もあります。
就寝前にスプーンでひと舐めでも良いですし、温かい紅茶やお湯に混ぜて飲むだけでも咳を和らげてくれます。
冷たい飲み物は喉を刺激してしまうので、常温~温かい飲み物をおすすめします。
このように薬以外でのつらい咳込みの対処をご紹介しました。
咳込みはノドの乾燥を防ぐ事が大切です。最近では喉の奥深くまでミストが届く吸入器も販売されています。
このような商品活用も有効ですね。
咳も単純な風邪から、肺炎や喘息などの放っておけない重篤な症状のものまで様々です。
お子さんの体調や咳の変化など長引く咳を察知した時は、無理をせずに主治医にご相談される事をおすすめします。