大手IT会社のDeNAが展開するキュレーションサービス「DeNAパレット」10サービスの内9サービスが一時的に全ての記事を削除したことで話題になりました。
そもそもの始まりは、健康・医療情報サイト「WELQ」に掲載されている情報の一部にデマ記事があるのではと、専門家などから疑問視されていました。
その事を受け、DeNAは、「WELQ」のすべての記事を一時的に非公開にする処置をとりました。
その後、同社が展開する別のキュレーションサービスでも、デマ情報や他サイトからのパクリ記事が掲載されているのではと疑問視され、9サービスの全ての記事を非公開にしています。
女性向けキュレーションサービスの「MERY 」に関しては、運営会社が違うと言う事で通常通り運営を続けると発表していますが、一部の情報では9割近くの記事が非公開になっていると言われています。
WELQの非公開は正しかったのか?
DeNAが初めて行動を起こしたのは、「WELQ」の全記事非公開でした。
確かに、健康・医療の情報でデマ情報が流れていることは、影響力のある企業としてあってはならない事だと思います。
ですので、一時的にすべての記事を非公開にすることは、多くの人が認める行動をしたと言えるでしょう。
しかし、せっかく書いた記事が非公開になってしまった、ライターからしてみれば、残念な気持ちになってしまうと思います。
ですので、明らかに正しい情報などの記事は、早急に公開に戻した方が良いのではと思います。
8サービスの停止は必要あったのか?
「Find Travel」や「iemo」など情報量も多く、検索順位でも上位表示されるサービスを停止する必要はあったのか、個人的には疑問に思います。
というのも、こちらはパクリ記事が掲載されていると言う事で全ての記事を非公開にしています。
しかし、よく考えてみると、ネットの世界は8割以上がパクリと言っても過言ではなく、本当のオリジナルと言えるものは数少ないのが現状です。
もし、これがアウトなのであれば、ネイバーまとめをはじめとした、多くのサイトも同じように非公開の処置をとる必要があります。
もっと言えば、新聞社の提供するニュースですら、パクリの疑惑がある記事もあるので、見直しが必要です。
DeNAという巨大な組織が堂々とパクリを行っていたのであれば、多少問題ですが記事を書いていたのはあくまでもライターであり、殆どが個人です。
DeNAとしてプラットフォームを提供しているに過ぎないので、全ての記事を非公開というのは少しやり過ぎかなと思います。
実際に、検索順位で上位に来ており、月間3000万PV近くを獲得しているサイトもあるので、かなり不便を強いられている人も多いのではと思います。
MERYが非公開にならないわけ
DeNAが10サービス中9サービスを非公開にする中、MERYだけは、運営を続けています。
その理由は、別会社の運営だからです。
実は、MERYはDeNAの子会社である、株式会社ペロリが運営を行っております。
その為、記事に対する管理が異なるため、記事の質に対する件に関して早急に対応する必要がないとの見解でした。
しかし、よく考えるとiemoも別法人が運営するサービスです。
この事から言えるのは、圧倒的にな利益を持ってきているだけあってサービス停止は、DeNAとしても損失が大きいと判断したのだと思います。
ただ、現時点で9割の記事が非公開になっていると言われているので、広告主や代理店は混乱しており、それだったら初めから同じように非公開の処置を取ればよかったのではと思います。
どうなる今後のDeNA
任天堂との業務提携後、順調に成績を伸ばし続けてきたDeNAでしたが、今回の件でかなり躓く結果となるでしょう。
ただ、「WELQ」が問題となった段階で、同じ方針で運営される8サイトも事実上休止の処置を取ったことは、経営者として勇気のある行動で、称賛されています。
しかし、これが吉と出るか凶と出るかは、今後の動き方次第です。
正直なところ、記事の質を上げるためには、パクリも必要です。
というより、情報が溢れすぎる中で、オリジナルを作ったとしても、結局はパクリになってしまう事もあります。
だったら、全パクリはまずいですが、多少の参考程度にほかの記事を見て作る方が効率的です。
個人的には、かなり利用していたサービスの一つでもあるので、早く問題を解決して、通常運営に戻っていただければと思います。