スポーツ界において多大なる貢献をしてきたイチロー選手が現役を引退しました。
2019年のメジャーリーグ開幕戦が日本で行われ、その2試合が終わった時点でこうした結果になったことは、残念であるとともに、いつかはこの時が来るという残酷な現実を教えるものとなりました。
イチローの凄さはあらゆる点に及びますが、ここでは野球での成し遂げた記録以外の部分を取り上げたいと思います。
怪我をしない体
プロ野球選手として素質のある選手はたくさんいましたが、怪我に泣かされ、早く引退していきました。
イチローは怪我をしない選手として有名であり、それが凄いの一言です。
あれだけのトレーニング、難しいボールのキャッチ、そして150キロの剛速球に立ち向かっていく、怪我をしない方がおかしいのですが、イチローは怪我をしないのです。
それは入念な体づくり、そして守備においては抜群のセンスとお手本のグラブさばき、そしてファインプレーをしつつも、怪我をしないキャッチの仕方、そしてデッドボールをよける類まれな能力など、その他にもあることでしょう。
ケガをしなかったからこそ、45歳まで現役を続けることができたのであり、彼の体の強さと、体が悲鳴を上げないようなコンディションづくり、この点では学べる部分があり、健康管理は素晴らしいのです。
全打席集中できる
イチローの凄さは、全打席集中して試合にのぞんでいることです。
1-3打席である程度の結果が出ると、その後の打席は集中力が途切れ、やる気のないような三振をしてしまうバッターは少なくありません。
イチローの場合はそうしたことが一切ありません。
常に全打席集中であり、その点ではどこまでも貪欲であり、1本でも多くヒットを打ちたいモチベーションが素晴らしいです。
人間だれでも時に気を抜いて楽をしたくなることがありますが、イチローの場合には、そのような打席を見たことがありません。
それほど集中力が持続するプレーができる、それはなかなか真似ができることではありません。
イチローの偉大さの1つです。
ルーティーンを欠かさない
イチローのトレーニングはルーティーンに根ざしており、毎日欠かさない体づくりのために、多くの時間を使います。
たとえ忙しくても、それをし続けています。
引退の会見では、体を動かしていないといられない、ということを言っていましたが、それがルーティーンになっており、継続が力なりということわざはまさにイチローに当てはまるように思えます。
良い習慣を続けることが、自分への自信になり、常に準備ができている状態にすることが、良いプレーにつながる。
これは人生のどのような面においても言えることであり、行き当たりばったりではなく、いつも先のことを考え、準備をしておく、ベストなルーティーンを確立しているところが凄いのです。
多彩である
イチローほど野球において多彩な人はいないかもしれません。
足が速く、盗塁ができる。
ヒットを打つ天才であること、守備は常に一級品、そして肩が強く、ピッチャーとしても十分な素質があり、実際高校の時にはピッチャー、スピードも145キロ以上は出せるほどの実力を持っていました。
実は長打力も素晴らしく、本気を出せば、ホームランバッターにもなれるのではないか、というのは有名です。
溢れる才能を活かし、ベースボールの面白さを伝えてくれたイチローの存在は大きいのです。
野球を知り尽くしているイチローが今度どのような道を歩むのか楽しみですが、人を教え、その人が成長していくのを見るほど充実感を得るものはありません。
その人を教えるのが、若い将来の子供たちなのか、プロ野球チームなのかはわかりませんが、そうした道で活躍して欲しいという思いがあります。
とりあえずこれまで本当にお疲れ様でした。
そして心からの尊敬と賛辞をお送りいたします。