節分と言えば、2月をイメージしますが、実は年に4回も存在する事をご存知でしょうか。
そう、節分とは季節の変わり目の日を指し、春夏秋冬ある日本では4回存在するのです。
そして、節分は恵方巻を食べる習慣が当たり前になりましたが、コンビニ各社は「夏の節分」と題し、8月の節分でも恵方巻の販売に力を入れつつあります。
恵方巻が定着したのはセブンイレブンが仕掛けたから
2月の節分が、現在のような姿になったのはセブンイレブンが恵方巻を先駆けて全国発売した1998年~と言われています。
もともとは、ファミリーマートが大阪・兵庫で発売していたそうですが、全国発売を先行したセブンイレブンが、節分ビジネスの仕掛人と呼ばれています。
そして、コンビニ各社はもちろん、スーパーなどでも発売されるようになり、バレンタインと並ぶ2月の主力商品となったのです。
ただ、それ以前にも「恵方巻」という言葉はなくても、寿司を食べる文化は存在していたそうです。
実際に、小僧寿しがファミリーマートよりも前に、全国展開していたそうですが、マーケティングに失敗し、浸透しなかったといいます。
夏の節分は浸透するのか?
コンビニ各社では「夏の節分」を題して、キャンペンをしていますが、正直浸透するには難しい壁があります。
まず、一つ目が年に2回または、4回も同じようなイベントがあると飽きられるという事です。
クリスマスやハロウィンも年に1回だから浸透した行事です。
しかし、それが4回もあるとなると流石に飽きてしまいます。
二つ目が、古臭いと思わせる名前です。
節分にしても、恵方巻にして、名前的に「和」をイメージしてしまいます。
日本の行事なので当たり前ですが、それでは若者に浸透するはずがありません。
流石に名前を変えるのは、これまでの歴史を考えるとあり得ない行為ですが、恵方巻や豆まき以外のイベントを浸透させなければ、節分自体の存在が危うくなると考えられます。
そして、三つ目が限度を超えたノルマ制度です。
アルバイトにノルマを課せるなど、オーナによっては酷い店舗も存在します。
それが原因で節分自体のイメージ悪化が今後も拡大すると考えられます。
実際に、それが原因で若者の節分離れが始まっていると言われるほどです。
コンビニアルバイトの大半は、これからの日本を引っ張る高校生や大学生です。
それらの層に嫌われる行事にしてしまっては、今後のビジネス展開に支障を来すのではと考えられます。
どうすれば浸透するのか?
今の若者に浸透させる一番の方法はインスタ映えです。
人気読者モデルなどを利用して恵方巻をオシャレに食べたり、インパクトのある恵方巻を開発する事で若者の心を掴む事が出来るでしょう。
しかし、あまりにも過度な変化は年配層を取りこぼす事に繋がります。
あくまでも、現在のスタイルは残したまま、別のキャンペーンとして若者だけをターゲットにした物が必要だと考えられます。
また、季節の食材を生かすことで、同じ恵方巻でも、それぞれに独自の良さが出てきます。
そうすれば、春夏秋冬を通して飽きられる事を回避出来るのではと思います。
ローソンでは春夏秋冬のすべてで発売中
多くのコンビニでは冬と夏の節分に恵方巻の予約販売を行っていますが、ローソンに限っては、春夏秋冬すべてで販売しているそうです。
ただ、圧倒的に冬のニーズが高く、現時点では失敗とは言わないものの、苦戦しているのは確かでしょう。
ただ、他のコンビニも既に夏の節分を始めてから5年近く経過しており、どこも苦しいのは同じです。
おそらく、今後も小銭を儲けていくのでしょうが、間違いなく言えるのが、このままでは一生、浸透しないままだと思います。
ぜひ、今年の夏は8月6日が節分となっていますので、恵方巻を購入してみてはいかがでしょうか。