コロナウイルスの感染者がまだまだ増えていくであろう状況が続いていますが、それと同時に経済活動にも大きな影響を与えています。
飲食店やイベント系企業の売上減少が目立っていますが、9割近くの業種が同じような状況で売上が大幅に減少しています。
つまり、このまま長期化すれば業界問わず倒産企業が続出する事になるでしょう。
そして、今言われているのが6月末に倒産企業が急増すると言う事です。
6月末までに終息をしていれば、なんとか回避出来そうですが現状では何とも言えません。
どうして、6月末に倒産企業が続出するのでしょうか。
3月から始まった売上減少
コロナウイルスによる売上減少が本格的に始まったのが3月からです。
多くの業種で今年の3月は前年同期比から大きく成績を落としました。
中には9割近く落としている企業も存在するようです。
とは言っても、企業も貯金がゼロではないので、3月末に倒産した企業は、それほど多くありませんでした。
と言うより、この時点で倒産したのであれば、コロナウイルスに関係なく倒産する可能性が高かったでしょう。
あくまでも、きっかけがコロナウイルスだったという感じです。
4月末は貯蓄が少ない企業・借入が出来なかった企業が倒産
4月末にも大量の企業倒産が予想されています。
理由は、1ヵ月分の売上がほぼゼロと言う企業があるからです。
3月分の支払いで貯金を使い果たしてしまっているような企業も多く4月分の支払いが出来ないのです。
そうなると、4月末に不渡りを出してしまい、そのまま倒産と言う事も考えられます。
ただ、政府の緊急融資により現金を確保している企業がほとんどです。
なので、融資が難しかった企業以外は基本的に大丈夫だと考えています。
ちなみ、今回の緊急融資については、相当簡単な審査で通るようなので、過去に踏み倒しなどが無い限りは借りれるようです。
5月末も緊急融資と助成金で売上カバー
5月末に関しても緊急融資で借りている現金と、様々な助成金を使って何とか存続できる企業が多いと思います。
ただ、売上が無いにも関わらず人件費や家賃などは発生してしまうので、かなり厳し状況には変わりません。
休業にしてしまい、雇用調整助成金を利用し、人件費を大幅に削減する企業も増えていますが、それでも多少の負担は必要です。
もっと言うと、雇用調整助成金が振り込まれるのは2か月後なので、そこまでは会社が肩代わりになければなりません。
相当厳しい状況に変わりはありませんが、緊急融資で確保した現金と、200万円の持続化給付金により、何とか持ちこたえる企業が多いのではと予想しています。
6月末までに追加融資・給付金が無ければ倒産
5月末までは、現在確保できている現金により何とか、経営してきましたが、6月末にはそれも限界になる企業が多く発生します。
4月から雇用調整助成金を申請している企業であれば、多少の現金が入るので、少しは救われますが、それも6月分の給料支払いですべて消えてしまいます。
つまり、貯金が1ヵ月分程度しかなかった企業は、この時点で資金が尽きてしまうのです。
もちろん、追加融資や新しい助成金もあると思いますが、固定費が高い企業の多くは、それがあったとしても継続は不可能でしょう。
また、これ以上の借入は難しいと判断し、諦めてしまう経営者も多いと思います。
さすがに、6月末まで緊急事態宣言を継続すると言う事は、経済損失の面からしても考えにくいですが、収まらなければ出し続けるしかありません。
経営が順調だった企業も普通につぶれていく
3月末の倒産は、そもそも経営が不安定だった企業ですが、5月末、6月末以降は経営が順調だった企業も現金がなくなり倒産していくと予想されます。
さらに長期化すると、上場企業ですら怪しくなってくるでしょう。
このような状況で経営者としての判断は大きく分けて2パターンあります。
1つ目が借入を行わずギブアップする事です。
社員を裏切る形になりますが、借入をしても回復する見込みが立っていない以上は、あまりにもリスクが高すぎます。
中小企業の場合、オーナーが連帯保証人となるケースが多く、倒産した場合はオーナーが借金を返さなければなりません。
であれば、ここで諦めるのも経営戦略の一つだと思います。
そして、2つ目はとにかく現金を集める事です。
いくら、売上が無くても現金がある限りは会社を存続できます。
終息するまで現金を集め続ける事が出来るのであれば、会社を守っていくのも悪くないでしょう。
いつまで、続くか分からない状況ですが、とにかく今できる事は現金の確保と、固定費の削減です。
この際ですからオフィスすらも解約しても問題ないと思います。
一時的に、費用はかさみますが、長期化するのであれば結果的に安くなります。
もし、終息したのであれば、借り直せばいいだけなので、大きな固定費は全て排除していきましょう。