大手通信キャリアの格安プランがスタートしてから5ヶ月近くが経過しました。
これまでよりも大幅に安くなり、気軽にWEBサイトからプランを変更できることから、多くの人が乗り換えていることでしょう。
実際にahamoを展開するドコモ、povoを展開するKDDIは、100万回線を突破したことを発表しています。
しかし、ソフトバンクのLINEMOはというと、詳しい回線数は発表していませんが、50万回線にも満たないと決算発表の場で発表されました。
ほぼ、同じプラン内容にもかかわらず、どうしてLINEMOだけ、出遅れてしまっているのでしょうか。
今回は、LINEMOだけが出遅れている理由を考えてみました。
各社のプランに大差はない
現在、大手通信キャリアの格安プランは、どこもほぼ同じ内容で同じ料金設定です。
なので、LINEMOだけが特別、高いといったこともありませんし、ソフトバンク回線を使っているので、通信回線が弱いということも考えられません。
価格やサービス内容が出遅れの原因ではないことは確かだと考えています。
契約方法もほぼおなじ
契約方法や契約規定についても、3社ともほぼ同じです。
もちろん、設定方法に多少の差はありますが、どこもWEBサイトからの申し込み限定で、操作方法もきちんと記載されており、ちゃんと読む事ができれば難しいことはないでしょう。
なので、契約方法が複雑で出遅れというのも考えにくいです。
細かい内容に違いがある?
プラン内容、契約方法もほぼ同じで何が違うのでしょうか。
強いて言うなら、細かい内容が違います。
例えば、ahamoであればドコモ回線を使うので比較的電波がつながりやすかったり、povoであれば通話5分かけ放題のプランを外せたり、LINEMOであればLINE通話などLINEのアプリ利用がゼロカウントだったりと、それぞれちょっとした違いがあります。
ただ、個人的な感想で言うと、LINEMOのLINEの通信料がゼロカウントはかなり大きなメリットだと思います。
なので、細かい内容の違いも出遅れの根本的原因とは考えにくいでしょう。
そもそものシェア率が違う
今回の件で最も考えられるのがシェアの違いです。
ドコモは約36%、auは約27%、ソフトバンクは約21%のシェアを獲得しています。
格安プランの多くは、既存のキャリアからの変更なので母数が少なければ、必然的に数は少なくなります。
ただ、倍以上も差を付けられているので、単純にこれだけが原因でない可能性はあります。
ソフトバンクユーザーは乗り換えが少ない?
ここからは、あくまでも憶測ではありますが、ソフトバンクユーザーは乗り換えが少ないのではと考えています。
と言うのも、そもそもYahooモバイルで格安プランを提供していましたし、ソフトバンクに残っているユーザーは20GBで足りないようなヘビーユーザーの可能性もあります。
LINEのイメージ悪化も影響
もう一つ考えられるのが、LINEの情報漏洩事件によりイメージが悪化したことです。
中国の委託先企業が情報を閲覧できる状態にあったことから、LINEの情報管理に関するイメージが悪化しました。
今回の格安プランでは、そのLINEの名前を使ったブランドにしているため、その影響が多少なりとも関係あると予想できます。
巻き返しはできるのか?
LINEMOは月額990円で3GBの通信が出来るプランを開始し、巻き返しを図っているようですが、現実はかなり厳しいと思います。
また、ソフトバンクとしても、それほど力を入れないと言うのが現実だと思います。
国からの指示で強制的に価格を下げられて、ソフトバンクとしても、出来ればソフトバンク本体を使って欲しいと考えているはずです。
なので、積極的に格安プランの層を奪い取っていくことは、考えていないのかと思います。