ZOZOTOWNを展開するスタートトゥデイは実験的に行なっていた送料自由化を終了して、一律200円にすると発表しました。
送料自由化の実験自体は面白い企画だと思ったのですが、結局送料を徴収するのは少し違うのかなと思います。
もちろん、送料が通信販売事業者の大きな負担になっていることは十分に承知しています。
特に中小企業では大手企業と違って物流システムも整っておらず、送料で利益の大半が飛んでしまうこともあるでしょう。
それでも、ネット通販は送料を無料にするべきだと私は考えています。
理由1:ネット通販は経費が安い
まず、一番に上げられる理由はネット通販は実店舗と比べて明らかにコストが安いことです。
素人から見ても店舗の家賃や人件費、光熱費、店舗までの運送費などなど一箇所で集約するネット通販の何倍もの費用が発生します。
それに比べてネット通販では倉庫の設置場所を田舎にしたり、オートメーション化で人件費を削減するなどをしやすい環境にあることは間違いありません。
とにかく、実店舗とネット通販ではコストの面で違いすぎます。
もちろん、広告費が実店舗よりかかるやサーバー代がなどと言い訳するかもしれませんが、それでも安いです。
しかも、マーケットは全国にあるので売り上げの限界もありません。
このコストの違いから事業者には送料の負担ぐらいしてもらってもいいのではと思います。
理由2:送料無料じゃないと買われない
ネット限定商品ならまだしも、実店舗でも同じような値段で買える商品があったとします。
その商品には送料が300円必要言われたら、あなたはネットで買うでしょうか。
もちろん、商品価格によって考えが異なるでしょうが2000円程度の商品であれば、間違いなく実店舗に買いに行きます。
近所に売っていれば交通費もかからず、時間的コストも大したことありません。
たとえ、電車を使っていかなければならなくとも、何かのついでや通勤定期を使えば実質の交通費はゼロです。
確かに、忙しい人にとっては便利かもしれませんが、そもそも忙しい人が外出が多いので、ついでに購入することも難しくないでしょう。
そうなると、家に引きこもっている人にしか需要がなくなってしまいます。
理由3:送料無料をなくすことは不可能
送料無料を無くそうという動きが見られますが、現実的にはあり得ません。
理由は簡単で大手が送料有料にすると、中企業が送料無料を大々的にアピールして大手の顧客を奪っていきます。
それに伴い、大手も送料無料を復活することになるでしょう。
たとえ、業界団体が協力したところで、業界団体に属さない企業が送料無料を続け、勝ち企業になるので、なくなることはありません。
本当になくなる日が来るとすれば、法整備がされた時です。
通信販売の送料無料を全面禁止する法律ができた時はさすがになくなると思います。
しかし、現実的にそのような法律を作るのはあり得ないはずなので、送料無料はこの先も消えることはありません。
これらが、私が送料有料化を反対する理由です。
送料有料の企業に喧嘩を売っているわけではありませんが、消費者の気持ちやコスト的なことを考えると必然的に送料無料になるはずです。
中小企業では物流システムが整っていないので難しい部分もあると思いますが、ぜひ送料無料の通販企業が増えればと思います。