東海道新幹線が3分間隔で運転する理由とは

日本の大動脈である東海道新幹線は1日40万人以上を運ぶ、言わずと知れた日本一過密な新幹線です。

乗車したことがある人はご存知だと思いますが、東海道新幹線の運転間隔は最短3分です。

山手線の最短2分間隔よりは少ないですが、あの高速鉄道が3分間隔で走っているのは驚かれる人も多いでしょう。

そこで、今回はどうして3分間隔で運転しなければならないのか、そしてもっと間隔を短くすることは出来ないのかなどを解説していきたいと思います。

 

3分間隔でも時間あたり15本が限界の理由

現在の東海道新幹線のシステムでは3分間隔で運転しているにも関わらず、1時間あたり15本の運転が限界です。

残りの5本がどうして追加出来ないかと言うと、こだま・ひかりがあるからです。

のぞみだけの運転であれば、東京駅・新大阪駅での清掃時間短縮や途中停車駅の停車時間改善などで20本は無理でも、17本ぐらいまでは増やせるはずです。

しかし、こだま・ひかりが途中駅に停車する事により、後ろを走るのぞみの運転間隔を広げなければなりません。

特に熱海駅に待避設備がないことも大きく影響しており、この先も15本が限界だと考えられます。

 

実際は3分間隔ではない

東海道新幹線は最短3分間隔で運転されていると説明してきましたが、実際は違います。

詳しいことは発表されていないので、わかりませんが実際の間隔は3分45秒だと言われています。

ただ、この3分45秒はどこを基準にした数字なのか不明です。

その証拠に、分単位までしか表示されない時刻表には3分間隔で発車する電車が4本連続という場面もあります。

なので、駅からの発車時点では3分間隔であれば問題ないのかと思います。

 

安全に停車できる間隔が3分

東海道新幹線は最高時速275キロメートルで運転しており、最高時速から完全に停車するまでに相当な時間がかかります。

前の電車が非常停止を作動してから安全に停車できるまでの時間が約3分必要ということです。

なので、これ以上、間隔を詰めて運転することは無理なのです。

スピードを犠牲にすれば、もう少し増やすことは出来ますが、航空機とのシェア争で負けてしまっては、本末転倒なのでスピードを犠牲にすることは考えにくいでしょう。

 

そもそも、需要がそれほどない

既に十分すぎるほどの新幹線が走る東海道新幹線は、これ以上、運行本数を増やしても空席が増えるだけです。

その証拠に通常時では1時間あたりの最大本数を運転することは稀で多くても時間あたり14本です。

確かに、帰省時は自由席の混雑率が100%を余裕で超えますが、一時的にすぎません。

そもそも、東海道新幹線は観光や帰省で稼いでいるわけではなく、普段のビジネス利用で相当稼いでいます。

なので、JR東海としては、帰省時だけスピードを犠牲にして本数を増やし、稼ごうなどといった気持ちは少ないのだと思います。

というより、通常より乗車人数が増える上に、乗り慣れていない人が多くなるので、1本あたりの停車時間が長くなります。

その状態で、スピードを犠牲にしてしまうと回復運転も出来ず、一日中ダイヤが乱れている状態が続いてしまう恐れがあるのだと思います。

 

まとめ

東海道新幹線が3分間隔で走る理由は安全、設備限界、需要の観点から最大限努力した結果です。

JR東海としてはリニア開業も控える中で、さらに新車を投入して、安全性・快適性を追求しようとしています。

ただ、ダイヤに関してはいくら、車両が改善されても限界があります。

個人的には帰省時にもっと増えればいいのにと思うこともありますが、色々調べて、限界がここなら仕方がないと思いました。

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